お誕生日会

IMG_6283今日、幼稚園での11月生まれのお誕生日会に招待された。

舞台上に座り皆からお祝いしてもらい、会の後にはお茶室で園長先生やお茶の先生のお話を伺いながら、子供の成長した所などをお話する時間。

息子を今通っている幼稚園に通わせたかった一番の魅力は、年中さんから茶道の授業があるという事だった。

茶道の時間には制服を着て、白いソックスを履き、正座で授業を受ける。

今年のお誕生会はお紅茶を頂いたけれど、来年はお抹茶を子供が運んでくれるらしい。

そして、再来年には子供が私達にお茶をたててくれるのだそう。

息子の通う幼稚園では、もう60年以上も茶道の授業を行っている。

どうして茶道の授業を始める事になったのか、今日改めてお話してくださった。

幼稚園が開校された頃、真新しいピアノを傷つけてしまった生徒がいたのだそうな。

園児を怒ることは出来る。生徒がピアノを傷つけた事はいけない事。けれど、怒った所でその時だけの事になってしまう。

その時、当時の園長先生が「どうしたら物を大切にする気持ち、人を大切に思う気持ちを養う事ができるだろう」と考え、茶道の作法というものは、「お先に頂戴致します」と隣の人を敬い、お菓子を取る一つの動きでさえもお箸の向きを次の人が取りやすい様に置いたり、一つ一つの道具を丁寧に扱う事をしたり、様々な所作を通して物を大切にする事、人を大切に思う心を育てるのではないだろうかと考えたのだそう。

最初は園庭にゴザを敷いて始めた茶道の授業も、今では3代目の立派なお茶室で行っている。

自分が外国で勝負しなければならなかった時、日本の文化をもっともっと勉強しておけば良かったと思った。

けれど、中学校3年間の時に受けた茶道の授業は確実に自分の中に残っていて、ヨーロッパでの生活をする中で、より茶道の所作などを思い出しては、日本の文化の美しさを懐かしみ、もっともっと勉強したいと思ったのもだった。

グローバル化している今の世の中、英語の教育に力を入れている所も沢山ある。

勿論、それも素晴らしい事だと思うけれど、息子には自分の国のとても美しい文化に触れる機会を、幼稚園という様々な事を吸収する時期に体験させてあげたかった。

そして、その恵まれた環境に、また改めて、この幼稚園で学ばせてもらって良かったと思った。

子供のワークショップを考える時、子供を舐めては行けないと思っていたけれど、今日茶道の先生が同じ事をおっしゃっていた。

子供だから出来ないとおもったら大間違い。子供はしっかり大人の背中を見ているのです。と、とても穏やかな口調で、美しい日本語でお話なさる先生に、とても感動した。

これからも、楽しく沢山の事を吸収して欲しい。

未来ある子供達に、良い物に触れられる機会を与えて行けたらいいな。

先生達の劇も素敵でした。

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