今、のぶみさんの「あたし、お母さんだから」という歌の歌詞に批判が集まっているらしい。
ある雑誌で、のぶみさんの書いた「神様」についての短い漫画がとても腑に落ちる様な表現で好きだったけれど、その後子供の絵本を書いていると知り、図書館で絵本を読んでみたけれど、私個人的には息子に読みたいとは思わなかったので、自分で留めておいた事はまだ新しい記憶。
歌の歌詞を見て共感する部分も勿論あったけれど、なかなかモヤモヤが残った。
そんな中、米米CLUBの石井竜也さんのコメントにとても共感した。
「母親っていう存在と女性っていう存在は違うんですよ。女を歌うんだったらことごとく女を歌ってあげればいい、母親を歌うんだったらことごとく母親を大事に歌う。その中間にいるからこれだけ責められるんですよ。それを一緒にしちゃだめなんですよ。だから、これはプロの歌詞じゃない」
「公に出す人間ていうのは気を付けて書かないと。色んな立場の人が聞くから」
同じような例として石井さんは、自身がクリスマスソングを作詞する時のことを例に上げ、
「お父さんとお母さんと楽しいクリスマス、そんな子どもばっかりじゃないでしょう? お父さんがいない子もいるかもしれない、お父さんとお母さんどっちもいない子もいるかもしれない、クリスマスさえやってもらえない子もいるかもしれない。その時にクリスマスソングに『パパ』と『ママ』って入れてしまうと、クリスマスソングが平等なものじゃなくなっちゃう」
歌にはパパやママ、プレゼントといった家族をイメージさせる言葉を入れず、「サンタクロースと君の話だよってする」といったのだそう。
そのくらい、公に出す人間というのは気をつけないといけないと。
自分が経験した事で、石井竜也さんの言っている事には大きく頷けた。
本の出版が決まる前、連載をもっていたWebマガジンで記事が炎上しかけた。
私はただ、母の官足法の施術を受けていた方に起こった事実を記しただけだったけれど、その記事を見た医療関係者やネット記者から色々な事を言われてしまった。
そのWebマガジンは連載記事であったけれど、毎回Yahooニュースにも載せられていたもので、中にはその回しか読んでいない方もいた。
2000文字という限られた文字数で全てを書く事は難しく、更には連載であった為に、前の記事を読んでいる前提で書いた2000字では、自分が全く意図していない受け取り方をされ、その事は大変ショッキングで、自分の書いたものを公に出すという事に怖さを覚えた。
炎上しかけた時には、こんな風に勘違いされるくらいなら、もう公になんてしたくないし、官足法を広める前に自分が傷ついてしまう・・・と思った。
炎上しかけ、Webマガジンの連載は即中止となり、紙媒体にしましょう!と本の出版が決まった。
1冊の本にまとめられるのであれば、自分の伝えたい事をしっかり伝えられるかもしれない!!!と、未だに怖さはあるけれど、頂いたこのチャンスにかけてみる事にした。
本当に、自分の作ったものを公に出すという事には責任があると思う。
それはダンス作品であっても、文章であっても、歌詞やアート作品であっても同じ事だと思うけれど、私は今回の自分のWebマガジンでの騒動で、自分が表現したい事だけを表現するという事と、その作品を発表したその先の事まで責任を持つという事をまた考える機会となった。
今回本を作るにあたって、Webマガジンでの経験はとても役に立った。
なぜなら、〇〇という言い方をしたら、△△と思う人もいるかもしれないから、もう一文付け加えておこう。と考える様になった。
どんなに小さな事でも、まず、自分の意図していない事を想像する人が居るかもしれない・・・と思う様になった。
石井竜也さんの言っている「プロ」とは、そういう様々な人が聞くという事まで考えられる人なのだと思った。
だからこそ、そういう「プロの言葉」には感動してしまうのだと思った。
人には色々な感じ方がある。
十人十色あっていい。
けれど、やはりそれを「公にする」場合、気をつけないといけないのだと思う。
そして、もう1つ少し気になる事。
私自身、「おかあさんだから・・・」と我慢していた事も確かにあったけれど、本当にストレス溜まってイッパイイッパイになった時、旦那さんから「飲みにでも行って来たら?」と言われて、息子寝てるけど、夜起きる事もあるかもしれなかったけど、意を決して1人飲みに行ったら本当にスッキリして、逃げ場が出来て、今ではその1人飲みに行けるお店がある事は大きな大きな救いとなっている。
時には息子が寝てる間に、旦那さんが家にいてくれれば1人カラオケにだって行く。
そうして、自分はお母さんだから・・・と考えるより、「私だって人間だし。息抜きも必要」と自分に少し優しくなる様になった。
そうしたら、育児も自分の時間もより楽しめる様になったし、息子がなかなか言う事を聞いてくれなかったりする時にも「この子も人間だし、そりゃ嫌な時もあるよな」と思える様にもなった。
お母さんだって、楽しまなくっちゃ♪
人生一回しか無い。
一生懸命お母さんして、一生懸命自分も楽しんで、皆が笑っていられるのが一番良いじゃないか。
と、お母さんだって楽しんでいいじゃないか!!!!ともの申したくなった。
その楽しみが子供と過ごす時間の人だっている。時々の1人飲みだったり、一人カラオケだったり、踊る事だったり、お仕事だったりする人も居る。
そのやり方はそれぞれあっても、皆それぞれ一生懸命がんばっているのだから!
と、のぶみさん騒動で色々な事を考える機会となった。