母と二人で、お伊勢参り旅行へ出かけた。
一泊二日の短い旅行だけれど、とても素敵な思い出となる。
母にとっては40年ぶりのお伊勢さん。静岡出身の母は陸上選手として頑張っていた頃、東海大会の試合で宇治山田に来ていたらしい。お伊勢さんもその時に行った事があるのだとか。
伊勢神宮は、3連休の初日という事もあって激混み。でも、あんなに人がいるのになぜか嫌な感じが全然しない。
やっぱり、何か違う空気が流れている気がした。お腹も大きいから歩くのもなかなか大変だったけれど、お腹が張って来る事も無く、無事に全部お参りする事が出来た。
20年に一度建て替えられるお宮さんのBefore, After が見る事が出来た事で色々考えさせられる。20年という歳月でこんなにも変わるのだな。壊されたお宮さんの木々は、表面を削られてまた違うものになって使われるのだそうな。
柱は鳥居に使われたりするのだと。
木にとって20年の歳月は表面は大分変わるけれど、どうってことの無い歳月のよう。
この20年サイクルの建替えが千年以上も続き、その費用は全て寄付からなっているのだと言うのだから、凄い事だな〜と思う。
でも、何と言ってもあの外宮、内宮のなかの空気の違いには本当に感動だった。大変だったけど、行けて本当によかった。
20年後には、お腹の赤ちゃんも二十歳か・・と思うと不思議なものです。
もう一つ、伊勢神宮で印象深かった事。
それはお馬さんとの出会い。外宮の出口にいたお馬さんが不思議だった。
このお馬さんの目が、愛犬ネロとそっくりで可愛くて、少しお話かけてみた。私は結構、動物には好かれる傾向があって、人に懐かないという猫ちゃんが珍しく寄ってくるという事があったりした事は今まである。
私と母がお馬さんの前に行くと、それまで静かに動かなかったお馬さんが、じ〜〜〜っとこちらを見てしっぽをフリフリ。
ネロみたい!!と目を見ながらお話かけると、またしっぽフリフリ。内宮に行かないといけないから、そろそろ行くね!と行ってバイバイすると、そわそわして、目の前からいなくなると人がいる方からそっぽ向いてしまった。
偶然かもしれないけど、何か少し会話が出来た様な嬉しい気持ちになった。あまり可愛い目をしていたので写真をとったのだけど、写真のお馬さんの目がきらりと光っていて、またなんだか嬉しくなった。
この後、内宮へ向うタクシーの中で、陽気なおじさんが色々な話を聞かせてくれたのだけど、どうやらこのお馬さんは栃木の牧場から来たお馬さんなのだとか。栃木からはるばる来たんじゃ、お馬さんも喜んでいたでしょ!?というタクシーのおじさんに、本当にそんな風に見えましたよ!と嬉しくなったのでした。
このお馬さんの名前は笑智号。笑う、そして越智(私の嫁いだ名字)の智。未来は明るいのでは!と、ポジティブな気持ちに。
お馬さん、ありがとう。
お参り後、鳥羽のお宿に滞在する為に移動。
鳥羽駅から更に30分くらいかかる海沿いのお宿を予約したので、駅から宿までの送迎バスを予約していた。
バスの出発時間ギリギリに到着する事になりそうだったので、宿にその旨を連絡すると、バスの時間が変更になって、私達は確実にバスに乗れない事が分かる。予約した人には電話で連絡がいっているはずだというけれど、連絡貰ってない。
宿側の手違いで、私達にだけ連絡が来なかったらしい。なんだよ!!?と思いつつも、疲れているからタクシーで宿に向う。
でも、その事がなかなか素敵な出来事に巡り会わせてくれる事に・・。
ちょっと不機嫌になっていた所、このタクシーの運転手さんが色々な話を聞かせてくれた。私達が泊るお宿の近くには石神様と呼ばれている女の人の願いを必ず一つ叶えてくれる神社があるとの事。
マラソンの野口みずき選手は、オリンピックで金メダルと取る前に石神様を参ったらしいし、山田花子は石神様を参った後に結婚・出産。オセロの松島も石神様を参ったあとに結婚、出産したらしい。
海女業が盛んな鳥羽では、命の危険と常に隣り合わせの海女さん達が、魔除けとして石神様をお参りする事が習慣だったらしい。だから女の人の願いだけをを叶えてくれる神様なのだとか。
その日は遅くなってしまったので、翌朝にお参りしようと母と約束し、お宿へ。
すると、宿のミスでバスに乗れなかったので、サービスとして予約制の貸し切り露天風呂に優先的に入れてくれた。
この時間でなかったら、夜の12時か翌朝早朝しか入れなかった様子。
夜では何も見えないし、朝は台風の影響で雨が降る予報だったので、とてもラッキーなタイミングで素晴らしいお風呂の時間を頂いた。
お風呂の後の美味しい食事を頂いて、就寝。
翌朝、台風の影響で海も荒れていたので石神さんにはいけないかと思われたけど、朝食を食べ終わるとまさかの晴れ!
海沿いを散歩しながら石神様にもいく事が出来た。到着してみると、まだ9時前だというのに駐車場は満車。
小さい神社の中には人が一杯!!!最近パワースポットだと話題になっているらしいので、全国からここをめがけて来てる人が沢山いたみたい。
自分たちの分、そして帰りに名古屋で再会する中・高時代の親友にもお守りを手に入れて神社を後にする。
沢山の芸能人の方の「お陰様で結婚できました」の色紙。
ひょんな事からこの神社の事を知ったけれど、母との女二人旅で女性の願いを叶えてくれる神社に出会えた事も、不思議な偶然でありました。
宿の人が電話を忘れなければ、タクシーを使う事も無かったし、宿の人は石神様の事一言も言わないし、タクシーの運転手さんは、メーターをとめてから宿に向う前に石神様までタクシーを走らせて案内してくれたので、翌朝も迷わずスムースにたどり着く事が出来たし、本当に不思議な偶然だな〜と思う。
宿から鳥羽駅へバスで送ってもらい、鳥羽駅近くの海女さんがやっている小さな食堂で新鮮な伊勢エビやアワビなどを焼いて頂く。アワビのきもは赤ちゃんの目を綺麗にするのだと聞き、苦手なきもを食べるも、新鮮だからか美味しくてびっくり。
伊勢エビの頭はお味噌汁にしてもらって、美味しいお昼を頂いた。
その後、赤福の支店で母は赤福氷、私はノーマル赤福を食らう。
赤福の美味しさには感激。
そして名古屋へ向うのでした。
名古屋では親友に再会し、名古屋城を眺めながら素敵なティータイムといっしょに素敵なお話を沢山する事ができた。
石神様のお守りと、赤福を渡して、新幹線で栃木へ・・・・。
次の日、私達の利用していた新幹線の区間は見事に運転見合わせ。一日ズレていたら大変な事だったな〜と思う。
一粒の雨にも降られなかった伊勢旅行も奇跡的であった。
母と一緒に行けたお伊勢参り、素敵な事に沢山出会えた旅行でございました。