先日、息子の通う幼稚園で「ひなまつり会」という生活発表会があった。
年少さんはお雛様に変身し、歌と合奏を。年中さん・年長さんは劇を披露する。
今通う幼稚園の説明会に行った時、幼稚園の理念に強く惹かれて「ここに行かせたい!」と思ったけれど、一年の集大成を見て、この幼稚園とご縁があった事をまた嬉しく思った。
子供達の一生懸命な姿には本当に感動し、涙を抑えるのが大変だったけれど、この1年での成長ぶりは本当に大きなもので、幼稚園での生活が充実したものだったのだな・・と思うとまた感慨深かった。
1年の中で、今回のひなまつり会を含めると3回大きなイベントがあった。
運動会のダンスは練習では一度も踊らなかったという息子。「本番にはやるの」という言葉通り、本番にはしっかりと踊っていた。
クリスマス会の演劇では、やはり練習ではやらなかった息子。担任の先生も「えいちゃんは本番にはやると思うので!」と言われてから、少しづつ練習も参加する様になったと先生から聞き、本番は小さい声ではあったけれど、しっかりライオンさんを演じていた。
今回のクリスマス会では、家で歌を歌ってくれたり、練習の様子を聞かせてくれて、先生からは「歌の中の振付けでえいちゃんがかんがえてくれた動きがあります」と伝えて下さって、あぁ、しっかり練習も参加しているのだな。と嬉しくなった。
本番はニコニコ笑顔で、大きな声で歌を歌い、大きな身振りで動きをつけ、しっかりと演奏している姿に感動しっぱなしだった。
一年間の成長は、本当にめざましい。
今日、幼稚園から頂いたお手紙の中に、とても素敵な文章があった。
『自信=自分を信じる力は、お父さんやお母さん、先生や友達など周囲の人が信じてくれることで持つ事ができるものだと思います。それは、何でもうまく、失敗なく出来ることではなく、失敗しても、間違っても、またやり直して乗り越えていこうとする力だと思っています。
1つの舞台で、最高の力が発揮できる時も、十分な力が出せないでいるときも、ハプニングが起きた時も、クラスの友だちと先生が共にその時できる事をして支え合いやり遂げていくことで、「きっと、できる」と信じる事。それが何より大事な保育者からのメッセージです。
一回一回の取り組みを追ってみると、昨日より今日、朝よりも午後というように、毎回確実に上達変化があるのです。自分の判断で最初の一言を言い出す勇気が持てたとき、飛躍があり自信が高まります。
あのような大舞台で、すっかり台詞を忘れてしまう瞬間もあるでしょう。緊張で頭が真っ白になってしまった時、友達がぎゅっと手を握ってくれたり、ぽんぽんと肩を叩いて合図をしてくれたりして支え合う姿、待つ姿に子供達の温かい心が伝わって来ました。
この「ひなまつり会」で、また当日に向かう日々の活動の中で、「自分を信じること」「友達を信じること」が体験できるよう、心がけてきました。』
息子は幼稚園に行き始めてから、失敗する事を恐れている様な所があった。
「本当はやりたいけど、やれなかった。」と聞くと、「やってみてごらん。やってみて、どうしても嫌だったらやらなくていいから。やってみないと分からないでしょ?」といつも言っていたな。と思い出す。
このお手紙を読んで、今まではやりたくてもなかなか行動できなかった息子が、きっと自分の判断で勇気をもって「こんな動きはどぉ?」と発言したのかな!?!?と思うと、その成長に泣ける。
そして、それだけ先生の事、クラスのお友達が信じる事のできる存在になっていて、自分の事も信じられる「自信」がついたのかな!と思った。
1つの事を一緒に成し遂げると、その絆はぐっと強くなる。
そして、そんな事を通してヨーロッパでのダンサー生活の事をふと思い出す。
公演の幕が開く前に円陣を組み、皆それぞれの足を踏み合って「Break your leg!! Toi Toi Toi」とおまじないを唱える瞬間にはいつも胸が熱くなったものだった。
何度舞台に立っても、あの幕が開く前の気持ちを1つにする瞬間と、幕が閉じた後の互いに敬意をはらう瞬間が大好きだった。
息子の成長を通して、忘れかけていたあの素晴らしい瞬間を思い出させてもらった。
子供から気付かせてもらう事は本当に沢山。
ありがとう。