今日、朝のテレビ番組で不妊治療の事について特集していた。
土曜の朝は息子の大好きな「おさるのジョージ」と「ひつじのショーン」がある為、録画して後で見る。
現代の女性の晩婚化や、女性が仕事を頑張らなければいけない時を過ぎてからの妊娠・出産を考えると、どうしても結婚・出産が遅くなってしまって、その頃には子供が欲しくてもなかなか授からない・・・というのが大きな問題だ。という様な内容であった。
女性にはリミットがある。これはどうしたって変えられない事実。
しかし、自分で自分の身体をしっかりケアする事で変えられる事もある。
母の患者さんで、47歳で自然妊娠し出産なさった方がいる。治療始めの彼女の身体は酷かったと母は言うけれど、既に40歳を過ぎてからはじめた官足法の治療。
その前に不妊治療は行っていたとの事だったけれど、彼女の身体が自然に妊娠出来る身体になるまで7年の月日がかかった。
妊娠する直前、彼女は、子供を授かる・授からないの前に、自分の身体を良くしたい!!と思う様になったのだと話してくれた事があった。
人間の身体は凄い力を持っている。老化して行く事は変わらないけれど、若くても身体の中がゴミだらけの人もいるのだ。
不妊を全て卵子の老化のせいにしてしまうのはどうなのだろう。
人の身体を見させて頂く仕事をしていると、今症状がある患部以外の所に元々の原因がある場合がほとんどだと言う事に気づかされる。
例えば不妊の方であっても、子宮が冷え冷えになってしまうに至る原因が必ずあったりする。
そこの部分に目を向けられる事は、不妊治療をしている方にとっても助けになるのではないかと思う。
最近、官足法の様な自分で毎日出来る方法に出会い、不妊治療を辞める決意をなさった方がいる。
その方は、自分で出来る事がある!自分で自分の身体を良く出来る!!!と思える事が、とても支えになっているような事を話してくださった。
もっともっと、自分で自分の身体を見つめ直す事が出来る機会を増やして行ければ、自分で自分の身体を守ろうとする人が増えると思うし、まずはどうして子供を授からないのかという事を、目に見えない卵子の老化・・という一纏めにしてしまわないで、その人それぞれの身体の状態を丁寧に見れる人が必要なのでは。と思う。
そしてもう一つ思った事。
今日のテレビ番組でもある出演者の方が言っていたけれど、
「私は女性に、絶対に仕事は子供産んでからでも出来るから、早くいい人を見つける事を最優先にしてほしい」と言っているのだという話をしていた。
女性にとって仕事が充実する時期と、婚期や出産期というのは同じタイミングにやって来る様な気がする。
人間はやはり、どちらも取るという事は出来ないから、ましては出産となると身体に制限が出来るから、仕事と同時に行う事は不可能である。
私も色々迷っていた時期に、とても印象に残るアドバイスを頂いた事があった。
そのアドバイスをくれた方は、私の憧れているある方の話をしてくれた。
私の憧れている方は、子供を産みながらも今でもお仕事で活躍なさっている。
しかし、お子さんが生まれた後の3年間は子育てに没頭していたのだという。
でも、今そんな風に見えないでしょ??!と。
「かなえちゃん、やりたい事は何歳になっても出来るよ。お母さんになってからだって、絶対に出来るから」と言ってもらって、とても勇気を頂いた。
中学生の頃から大好きだったバレエ映画の「愛と喝采の日々」は何十回も見た映画。
主人公の2人は同じバレエ団で活躍していたけれど、一人は現役を続けてプリンシパルに。しかし結婚もしておらず、孤独を感じている。もう一人は、結婚・出産をして2人の子供を産んだけれど、活躍する友人に嫉妬の気持ちも持っている。自分も続けていれば・・・という思いがある。
プリンシパルの女性は、年も重ねてそろそろ引退・・・という時に、もう一人の主人公の娘がバレエ団に入団する。その事をきっかけに、また色々な思いがぶつかり、お互いにお互いのある状況が羨ましくもあり、嫉妬の思いがあったり、寂しい気持ちが見えたりととても良く出来た映画。
私は、この映画を何度も見ていた中学生の頃から、自分は将来、結婚し子供を授かるという選択をしたい。と強く思っていた。その映画の影響で、きっと自分のキャリアと結婚や出産とを選ばなければいけない時がくるのだろうな。とずっと思っていたけれど、私のタイミングとしてはヨーロッパでのダンサー生活に区切りをつけた時がそのきっかけだった様な気がする。
日本に帰る事はダンサーとして活動して行くのにとても勇気がいる事だった。
でも、数年後素敵な旦那様に出会い、息子という宝物を授かる事が出来た。
人生には、選択しなければいけない時というのがある気がする。その選択とは決して簡単なものではなく、時には大きなリスクを伴う事もある。
けれど、リスクを負わなければ得られない事もあると思うのです。
録画したテレビを見ながらそんな事を思い、不妊と一纏めにされてしまう事や女性の仕事のあり方について、色々考えるのでした。
そして、やっぱり自分は人一人一人と向き合いながら、身体を見させてもらいたいと思うと同時に、息子が幼稚園に行き始めたら、本格的にダンススイッチを入れられる様に今から準備しておこう!と気合いが入るのでした。